概要
211系は1985年に登場した近郊形車両で初期の非冷房の113系と115系を置き換えた。関東と東海地区に投入され、最初のグループである0番台は1985年に東京・熱海間に、1986年に名古屋地区の東海道本線に投入されたが殆どが関東地区への投入で名古屋地区には4両2本のみの投入に留まり、JR化後は東海オリジナルでロングシートの5000番台と6000番台(後者は静岡のみ)がメインで投入された。前述したように東海での同編成は2本と本数が少ない他東海所有車で唯一セミクロスだったり(他はロングシート)0番台で唯一のクモハが存在したり211系で唯一120km運転に対応していたり国鉄型かつ国鉄時代の製造で唯一120km運転が可能だったりと独自の要素も多い。
歴史
登場時は415系1500番台を彷彿とさせる青帯で快速用として登場した。その後分割民営化後に他の211系に合わせてオレンジと緑の湘南色の帯に改められた。当初は神領車両区に配置されていたが中央本線での走行は回送のみだった事から1989年に大垣車両区に転属した。
前面幕は当初種別のみだったが、1990年から普通運用時には行き先を表示(英字併記付き)するよう変更された。しかし1999年に後述の改造の際に再び種別表示に変更されている。
当初は他系列は愚か同じ211グループとさえ連結する事も無く単独で使用されていた。しかし1999年に313系の登場に伴い311系と性能面で同等に扱えるように以下の改造が行われた。
最高速度を120kmに引き上げ。
台車にヨーダンパを設置。
120km引き上げに伴い、増圧ブレーキを設置。
方向幕を311系と同じように一つの枠で行き先と種別を各々動かせるように改造。
311系・313系と連結した際にLEDの操作に対応するため、車掌室に動作確認用のLEDを設置。
方向幕交換に伴い幕設定も変更。この装置には311系の時計も設定出来る機械も装備され、時刻・動作確認のための時計も装備。
上記の機械に笠寺と三河塩津停車駅設定追加可能に設定される。
その後は311系や313系とも連結されるようになり、普通の他一部の新快速等にも使用された。特別快速には定期では無かったが代走で使用された事はある。2006年に313系5000番台に置き換えられる形で211系5000番台が静岡車両区に転属したが本グループは大垣に残った。
それからは大垣に唯一在籍する211系として東海道本線で使用されていたが、2011年9月に再度神領車両区に転属し関西本線と中央本線で使用されるようになった。その後2014年3月改正で神領での夜間停泊が無くなったため中央本線での旅客運用が廃止され、現在は関西本線のみで使用されている。
年表
1986年 登場
1989年7月 新快速にも投入
1990年(時期不明) 所属が神領車両区から大垣車両区に変更される
1990年 新快速から撤退
1999年 最高速度が120kmに引き上げられ、同時に前述した改造が行われる
2011年9月 再度神領に戻され、運用も東海道本線から関西本線と中央本線になる
2014年3月 中央本線での定期運用が消滅し、関西本線のみになる
運用路線
関西本線(名古屋・亀山)
中央本線(回送のみ)
過去
東海道本線(米原・掛川)
種別
普通
区間快速
快速
過去
新快速
特別快速(代走のみ)